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7戦争
紫電改のタカ

Ⓒ ちばてつや / 中公文庫

紫電改のタカ しでんかいのたか

小学生から OK

著者
ちば てつや
出版社
中央公論新社
発刊状況
完結
電子書籍化

一人一人の名もなき兵士たち

考えに考えた末に命がけで敵艦に体当たりする特攻兵の真実

推薦コメント

紫電改のタカの連載がスタートした時、筆者はただならぬ期待を持って読み始めた。1960 年代前半、当時は「戦記もの」といわれる少年マンガがかなり存在していた。いかにも少年マンガらしく、「天才戦闘機乗り」とか、「勇気溢れる少年兵」が活躍するものが多かった。それなりに反戦の気持ちは表現されてはいるが、どうしても(読者のニーズゆえか?)主人公の「戦いぶり」が目立つものが多かった。そんな時代に「あのちばてつやが描くのだから、必ず真の反戦ものとなるに違いない」と少女だった筆者は期待したものだ。女の子はおおむね平和主義を良しとするが、その実、戦いの現実は知らぬまま「戦争をするのは男の論理」と決めつけていたふしがある。「紫電改のタカ」は期待以上の衝撃を与えてくれた。単なる甘っちょろい反戦ものではなく「考えに考えた末に命がけで敵艦に体当たりする特攻兵の真実」が描かれていたのだ。あの時、あの局面で飛び立つ事を選んだ多くの若い命。彼らの行動を単純に「現実を見ていない」「愚かな行為」「だから日本はダメなんだ」と決めつけようとしていた思春期の女の子の思い込みを粉々に打ち砕いたラストシーン。 ——その時、その場にいた当事者たちの心そのものに思いを馳せなければ口先だけの平和願望に終わってしまう。一人一人の名もなき兵士の立場に寄り添うきっかけを与えてくれる名作だ。

里中 満智子(マンガ家 / マンガジャパン代表)

里中 満智子
Machiko Satonaka

マンガ家 / マンガジャパン代表

1948 年1 月 24日大阪生まれ。1964 年(高校 2 年生)に『ピアの肖像』で第 1 回講談社新人漫画賞受賞。代表作に『あした輝く』『アリエスの乙女たち』『海のオーロラ』 『あすなろ坂』『狩人の星座』『天上の虹』 など多数。2006 年に全作品及び文化活動に対し文部科学大臣賞、2010 年文化庁長官表彰、2013 年度古事記出版大賞太安万侶賞(『マンガ古典文学 古事記』)、2014 年外務大臣表彰。公益社団法人日本漫画家協会常務理事 / 一般社団法人マンガジャパン代表 / NPO 法人 アジア MANGA サミット運営本部代表 / デジタルマンガ協会会長 / 大阪芸術大学キャラクター造形学科学科長など。

  • 発刊状況は 2017 年 10 月 1 日時点のものとなります。
  • 小学生から OK はあくまで委員会の判断による目安となります。

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