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マウス -アウシュヴィッツを生きのびた父親の物語-

マウス -アウシュヴィッツを生きのびた父親の物語- まうす ーあうしゅゔぃっつをいきのびたちちおやのものがたりー

著者
アート・スピーゲルマン(著) 小野 耕世(訳)
出版社
晶文社
発刊状況
完結

ネズミとネコで描くホロコースト

ナチスの弾圧・虐殺を生きのびたユダヤ人の人生回想録

推薦コメント

ナチスの弾圧・虐殺を生きのびたユダヤ人の父親の人生を回想する海外マンガ家による作品。ホロコーストは人類史上最も悲惨な出来事であり、人間が人間を考えていくうえで、直視しなければならない歴史だ。その重たいテーマを、息子が父から聞き出すという視点で、愛の物語や人間味溢れるストーリも織り交ぜられ、リアリティをもって描き出されている。ユダヤ人はネズミ、ドイツ人はネコ、ポーランド人はブタを擬人化させ、ネコのドイツ人から命懸けで逃げ隠れるネズミのユダヤ人たちの姿が印象的だ。マンガだからこそできる手法で、目を背けてしまいたい歴史に光を当ててくれる。ピューリッツァー特別賞も受賞し、世界的にも高い評価を受けた作品だ。

本山 勝寛( 作家 / 日本財団 子どもの貧困対策チーム チームリーダー)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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