©こうの史代/コアミックス
美しく、静かで、力強い作品
原爆の日を忘れたくても忘れられない人と、その家族の物語
原爆が、70年前、この国に落ちた。町が一瞬で破壊され、多くの人が亡くなった。この作品では、原爆被害の悲惨さを直接描くのではなく、時が何年も経って、その日を忘れたくても忘れられない人と、その家族の視点から見つめている。人として当たり前に生きる日常の静かな風景。そこには、笑いも、楽しみも、夢も、愛する気持ちもある。その静かな日常のなかに残る傷あと。家族との死別、後遺症、重たい記憶、生き残ってしまったことへの罪悪感、被爆者と家族への差別。原爆は怖し、悲惨だと表現するかわりに、その重たいかなしみと共に生きる一人ひとりの姿を描く。そうして、静かに、読者である私たちに訴えてかけてくれる。 うつくしく、かなしく、静かで、力強い作品。日本中の全国民に、そして世界中の人々に読んでほしいマンガだ。
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推薦コメント
原爆が、70年前、この国に落ちた。町が一瞬で破壊され、多くの人が亡くなった。この作品では、原爆被害の悲惨さを直接描くのではなく、時が何年も経って、その日を忘れたくても忘れられない人と、その家族の視点から見つめている。人として当たり前に生きる日常の静かな風景。そこには、笑いも、楽しみも、夢も、愛する気持ちもある。その静かな日常のなかに残る傷あと。家族との死別、後遺症、重たい記憶、生き残ってしまったことへの罪悪感、被爆者と家族への差別。原爆は怖し、悲惨だと表現するかわりに、その重たいかなしみと共に生きる一人ひとりの姿を描く。そうして、静かに、読者である私たちに訴えてかけてくれる。 うつくしく、かなしく、静かで、力強い作品。日本中の全国民に、そして世界中の人々に読んでほしいマンガだ。
本山 勝寛( 作家 / 日本財団 子どもの貧困対策チーム チームリーダー)