©真鍋昌平/小学館
気がついたときには、もう遅い
人は簡単に借金に溺れる。お金の恐ろしさを徹底描写
「世の中は奪い合いだ。(中略)奪(と)るか奪られるかなら、俺は奪る方を選ぶ!」主人公の闇金業者・丑嶋が作中で放つ台詞だ。真っ当な金融機関からは融資を受けられず、丑嶋のもとにたどり着く顧客たちは、私たちの日常とかけ離れた世界の住人ではなく、パチンコ依存の主婦やフリーターなど、どこにでもいそうな人々。ちょっと情報に疎かったり、自制心が足りなかったりするだけの、普通の市民である。そんな彼らを、丑嶋は徹底的に追い、どんな手段を使ってでも借金を返済させようとする。綿密な取材に基づいて描かれる、「奪られる」側になってしまった人間の苦しみに、背筋が寒くなる。目を背けたくなるような、生々しく残酷な借金地獄絵図。しかし、これは間違いなくリアルな現代日本のひとつの側面なのだ。お金を稼ぐこと、使うこと、そのバランスを考えることの意味を、丑嶋は厳しく教えてくれる。
推薦コメント
「世の中は奪い合いだ。(中略)奪(と)るか奪られるかなら、俺は奪る方を選ぶ!」主人公の闇金業者・丑嶋が作中で放つ台詞だ。真っ当な金融機関からは融資を受けられず、丑嶋のもとにたどり着く顧客たちは、私たちの日常とかけ離れた世界の住人ではなく、パチンコ依存の主婦やフリーターなど、どこにでもいそうな人々。ちょっと情報に疎かったり、自制心が足りなかったりするだけの、普通の市民である。そんな彼らを、丑嶋は徹底的に追い、どんな手段を使ってでも借金を返済させようとする。綿密な取材に基づいて描かれる、「奪られる」側になってしまった人間の苦しみに、背筋が寒くなる。目を背けたくなるような、生々しく残酷な借金地獄絵図。しかし、これは間違いなくリアルな現代日本のひとつの側面なのだ。お金を稼ぐこと、使うこと、そのバランスを考えることの意味を、丑嶋は厳しく教えてくれる。
堀江 貴文(SNS media&consulting 株式会社ファウンダー)