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母さんがどんなに僕を嫌いでも

母さんがどんなに僕を嫌いでも かあさんがどんなにぼくをきらいでも

小学生からOK
著者
歌川たいじ
出版社
KADOKAWA
発刊状況
完結

これを読んで救われる人が、きっといる。

「僕はブタじゃない!」自分の人生を自分の手に取り戻すために。

推薦コメント

子供のころ、「自分は親に愛されていないのでは?」と思う子供は多い。たいていの場合は一時的な誤解。でも残念ながら、客観的にみても「これは…」と思うケースもある。自伝的な作品である本書で、町工場を経営する家に生まれた作者は、子どものころからずっと母親からのネグレクトにあっていたことを告白する。荒れ、孤独を抱えていた自分に唯一優しくしてくれたのは、工場で働く人たち。なかでも、パートの「ばあちゃん」が最期に残してくれた言葉が作者の大きな転機となる。周囲から否定的な言葉しか投げられない中で、どうやって自分を肯定するか。自分の人生をどうやって自分の手に取り戻すか。ゲイである著者がパートナーとの今の関係を築いていく過程、そして長い時間を経ての母親との再会。この本を読んで救われる人が必ずいるに違いない。

藤本 由香里(明治大学 国際日本学部教授)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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