“逆転”した世界で明らかになるもの
江戸時代、実は男女の役割が逆転していたとしたら…?
一般に、歴史モノは男性が主体であることが多いが、本作は男女が逆転した大奥が描かれる女性主体の物語だ。そのため、女性が読むと権力が握れたような気持になれて爽快。力を持つ面白味と同時に、権力の怖さも感じられ、とても読み応えがある。一方で、男性が読むと、マイノリティであることがどういうことかをリアリティをもって実感できるのではないだろうか。ジェンダーについて考えさせられる歴史マンガだ。男女逆転という大掛かりなからくりを、史実と矛盾させないで描く緻密な設定とストーリー進行も素晴らしい。繊細な線で描かれる登場人物から伝わってくる、江戸の美意識も堪能したい。
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推薦コメント
一般に、歴史モノは男性が主体であることが多いが、本作は男女が逆転した大奥が描かれる女性主体の物語だ。そのため、女性が読むと権力が握れたような気持になれて爽快。力を持つ面白味と同時に、権力の怖さも感じられ、とても読み応えがある。一方で、男性が読むと、マイノリティであることがどういうことかをリアリティをもって実感できるのではないだろうか。ジェンダーについて考えさせられる歴史マンガだ。男女逆転という大掛かりなからくりを、史実と矛盾させないで描く緻密な設定とストーリー進行も素晴らしい。繊細な線で描かれる登場人物から伝わってくる、江戸の美意識も堪能したい。
ヤマダ トモコ(マンガ研究者 / 米沢嘉博記念図書館)