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黒博物館 ゴーストアンドレディ

黒博物館 ゴーストアンドレディ くろはくぶつかん ごーすとあんどれでぃ

著者
藤田 和日郎
出版社
講談社
発刊状況
完結

人間の意志のドラマ

ナイチンゲールと彼女をとりまく個性豊かなゴーストたちの戦い

推薦コメント

ナイチンゲールの名は小学生でも知っている。看護師の存在の必要性を世に定着させるきっかけとなった偉人。しかし——現代の私たちには「戦場での看護の実態」は実感としてよく解らない。ましてや「ナイチンゲールの本当の苦難」は。「黒博物館シリーズ」(と言っても、まだ 2 作しかないが…)の第 2 作「ゴーストアンドレディ」は作者がこれまで築き上げてきた世界観と実力の集大成だと思う。ナイチンゲールと、彼女をとりまく個性豊かなゴーストたち同士の戦い。ファンタジーと現実の歴史を合体させて、それがかえってナイチンゲールの苦難の人生をリアルに伝えている。  戦地での看護の実態。改革を阻むのはどす黒い利権の渦。融通の利かない役所、政治家たちの怠慢 etc …「世界の偉人伝」で親しんでいたナイチンゲール像より、はるかに厳しく強いナイチンゲールに感動する。そして改めて尊敬する。ゴーストたちが戦うシーンは、小学生には刺激が強い部分もあるかも知れない。けれど現実の戦場ではもっと悲惨な殺しあいが行われているのだ。  ファンタジーの力を信じている作者だからこそ描けた「人間の意志のドラマ」だ。

里中 満智子(マンガ家 / マンガジャパン代表)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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