ヒーローなき「革命」のゆくえ
あなたは「連合赤軍」や「あさま山荘事件」を知っていますか?
1970 年前後の「連合赤軍」や「あさま山荘事件」をモデルとした作品。出来事のひとつひとつがものすごく丁寧に落とし込まれている。1970 年というと、そう遠くない昔、しかも日本で起きたことなのに、その出来事があまりにも今の現実とかけ離れているため、教科書で年表だけを見ていても、なかなか理解ができない人は少なくないだろう。そんな人こそこの作品をぜひ手に取って、「革命」を目指した若者たちに漂う空気を感じ取ってほしい。作中には格好よくて特別なヒーローは出てこない。登場するのはどこか自分に自信が無いような、どこにでもいそうな人間ばかりだ。みんな似たようなメガネと髪型をしていて、一様にぬめっとした表情をしており、区別がつかない。人間はいとも簡単に環境に心を持っていかれてしまう。そしてそれはおそらく、あなた自身も例外ではないのだ。
推薦コメント
1970 年前後の「連合赤軍」や「あさま山荘事件」をモデルとした作品。出来事のひとつひとつがものすごく丁寧に落とし込まれている。1970 年というと、そう遠くない昔、しかも日本で起きたことなのに、その出来事があまりにも今の現実とかけ離れているため、教科書で年表だけを見ていても、なかなか理解ができない人は少なくないだろう。そんな人こそこの作品をぜひ手に取って、「革命」を目指した若者たちに漂う空気を感じ取ってほしい。作中には格好よくて特別なヒーローは出てこない。登場するのはどこか自分に自信が無いような、どこにでもいそうな人間ばかりだ。みんな似たようなメガネと髪型をしていて、一様にぬめっとした表情をしており、区別がつかない。人間はいとも簡単に環境に心を持っていかれてしまう。そしてそれはおそらく、あなた自身も例外ではないのだ。
佐渡島 庸平(株式会社コルク 代表取締役)