「かみ合わなさ」をまるごと楽しむ
小学生のムー夫と家族による不思議感覚の哲学ギャグ
世の中にある多くの物語は大概、読者を今いる地点から別の場所に連れていってくれる。でもこの作品は今いる場所を出発して、気づいたらまた今いる場所に戻っているような、まるで森の中をさまよっているような不思議な感覚を読者にもたらす。初めて読む人は面くらって、頭の中が「?」でいっぱいになるかもしれない。でも「?」のあと、改めて作品をじっくり味わってみると、たちまち「うーん」と感嘆の声を漏らすことになるだろう。日常生活においてコミュニケーションがうまくかみ合わないことはよくあるが、その「かみ合わなさ」を敢えて創り出すのは非常に難しいことだ。この作品はこの「かみ合わなさ」のオンパレードでもある。そこをぜひ楽しんでほしい。新しくて、意味不明だけど、いい言葉がいっぱい。それがこの作品の魅力だ。
推薦コメント
世の中にある多くの物語は大概、読者を今いる地点から別の場所に連れていってくれる。でもこの作品は今いる場所を出発して、気づいたらまた今いる場所に戻っているような、まるで森の中をさまよっているような不思議な感覚を読者にもたらす。初めて読む人は面くらって、頭の中が「?」でいっぱいになるかもしれない。でも「?」のあと、改めて作品をじっくり味わってみると、たちまち「うーん」と感嘆の声を漏らすことになるだろう。日常生活においてコミュニケーションがうまくかみ合わないことはよくあるが、その「かみ合わなさ」を敢えて創り出すのは非常に難しいことだ。この作品はこの「かみ合わなさ」のオンパレードでもある。そこをぜひ楽しんでほしい。新しくて、意味不明だけど、いい言葉がいっぱい。それがこの作品の魅力だ。
佐渡島 庸平(株式会社コルク 代表取締役)