(c)ジョージ朝倉/小学館
読む者を魅了するダンス描写は圧巻
男子中学生が女性中心のバレエの世界に飛び込む
「男らしさ」を気にかけて、バレエへの想いを封印してきた中学生が踊りに目覚め、女性中心の世界に遅まきながら飛び込む。そして暴れ、楽しみ、苦しみ、弾けていく。その弾けっぷりがいい。音楽に、リズムに、肉体の表現に、感情にまかせて弾けていく。パートナーやライバルと切磋琢磨して自分の表現を、肉体と技術を磨いていく。とはいえそこは歴史と理論の積み上がった伝統芸術の聖域。世界の最高峰は途方もなく高い。コーチや先生と学び、ぶつかり、歩を進めていく。そして気がつけば高みの世界が舞台になっている。しかしこの作品は単なるド根性の成長物語ではない。その真骨頂は、マンガが踊りをここまで表現できるということを証明してみせた点にある。ダンスの場面になるや、肉体の躍動、リズム、アングルやコマ割り、その表現すべてがキラッキラに輝き、経験したことのない没入と恍惚を得られる。主人公はまだまだ成長途上。行く末が楽しみだ。
推薦コメント
「男らしさ」を気にかけて、バレエへの想いを封印してきた中学生が踊りに目覚め、女性中心の世界に遅まきながら飛び込む。そして暴れ、楽しみ、苦しみ、弾けていく。その弾けっぷりがいい。音楽に、リズムに、肉体の表現に、感情にまかせて弾けていく。パートナーやライバルと切磋琢磨して自分の表現を、肉体と技術を磨いていく。とはいえそこは歴史と理論の積み上がった伝統芸術の聖域。世界の最高峰は途方もなく高い。コーチや先生と学び、ぶつかり、歩を進めていく。そして気がつけば高みの世界が舞台になっている。しかしこの作品は単なるド根性の成長物語ではない。その真骨頂は、マンガが踊りをここまで表現できるということを証明してみせた点にある。ダンスの場面になるや、肉体の躍動、リズム、アングルやコマ割り、その表現すべてがキラッキラに輝き、経験したことのない没入と恍惚を得られる。主人公はまだまだ成長途上。行く末が楽しみだ。
中村 伊知哉(iU学長)