“ゼニ=金”から見るプロ野球
中継ぎ投手の視点からギャラを巡るリアルな駆け引きを描く
野球を題材にしたマンガは数あれど、ここまで “ゼニ=金” にこだわって描いた作品は珍しい。主人公の凡田夏之介はプロ野球チームの中継ぎ投手。なかなか日の当たらないこのこのポジションの選手を主人公に据え、しかもその外見は黒縁メガネの地味な印象という異例づくし。だからこそプレー以外のギャラを巡るさまざまな駆け引きがリアルに浮き彫りになっている。成果主義であるプロ野球の契約更改やトレード、メジャーリーグとの契約規約など、分かりやすい “ゼニ” を巡るエピソードのほかに、12 球団合同トライアウトや引退後のセカンドキャリアについてなど「プロ野球選手」という人生のキャリアデザインを俯瞰できる作品だ。これをプロ野球選手は夢があると読むか、現実は厳しいと読むかは読者の取り方次第。
推薦コメント
野球を題材にしたマンガは数あれど、ここまで “ゼニ=金” にこだわって描いた作品は珍しい。主人公の凡田夏之介はプロ野球チームの中継ぎ投手。なかなか日の当たらないこのこのポジションの選手を主人公に据え、しかもその外見は黒縁メガネの地味な印象という異例づくし。だからこそプレー以外のギャラを巡るさまざまな駆け引きがリアルに浮き彫りになっている。成果主義であるプロ野球の契約更改やトレード、メジャーリーグとの契約規約など、分かりやすい “ゼニ” を巡るエピソードのほかに、12 球団合同トライアウトや引退後のセカンドキャリアについてなど「プロ野球選手」という人生のキャリアデザインを俯瞰できる作品だ。これをプロ野球選手は夢があると読むか、現実は厳しいと読むかは読者の取り方次第。
細田 尚子(株式会社 MANTAN 元総編集長)