Ⓒ KIYOHIKO AZUMA / YOTUBA SUTAZIO
大人が忘れてしまった景色
5歳の女の子「よつば」と「とーちゃん」のほのぼの日常
幼少の頃には気づいていたのに、年を重ねるにつれ、気づけなくなってしまったものはないだろうか。大概の人は成長するにつれ、経験を通じて先を読んでしまう。そしてその「読んだ」ものがそのまま当然の事実だと受け止めてしまい、それ以上なにも考えなくなってしまう。それは人間が生きるための知恵だと思うが、本質や初心からいつの間にかずれてしまっていることもあるのではないか。この作品は 5 歳の女の子「よつば」と「とーちゃん」のほのぼのとした日常を描いたもの。よつばは「なぜ?」と繰り返しながら大人が忘れた初めての景色を思い出させ、自由な視点で世界を見ることの面白さを教えてくれる。また、この作品は近所の人や、とーちゃんの友人など家族「のような」人たちが一緒になってよつばを育てる話でもある。彼らはよつばの成長を見守りながら、彼ら自身もよつばから初心を学んでいるのかもしれない。新しい家族、子育てのあり方も示してくれる作品だ。
推薦コメント
幼少の頃には気づいていたのに、年を重ねるにつれ、気づけなくなってしまったものはないだろうか。大概の人は成長するにつれ、経験を通じて先を読んでしまう。そしてその「読んだ」ものがそのまま当然の事実だと受け止めてしまい、それ以上なにも考えなくなってしまう。それは人間が生きるための知恵だと思うが、本質や初心からいつの間にかずれてしまっていることもあるのではないか。この作品は 5 歳の女の子「よつば」と「とーちゃん」のほのぼのとした日常を描いたもの。よつばは「なぜ?」と繰り返しながら大人が忘れた初めての景色を思い出させ、自由な視点で世界を見ることの面白さを教えてくれる。また、この作品は近所の人や、とーちゃんの友人など家族「のような」人たちが一緒になってよつばを育てる話でもある。彼らはよつばの成長を見守りながら、彼ら自身もよつばから初心を学んでいるのかもしれない。新しい家族、子育てのあり方も示してくれる作品だ。
山内 康裕(一般社団法人マンガナイト/レインボーバード合同会社 代表)