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話し足りないことはない?―対人不安が和らぐグループセラピー

話し足りないことはない?―対人不安が和らぐグループセラピー はなしたりないことはない

小学生からOK
著者
アンナ・フィスケ(著),枇谷玲子(訳)
出版社
晶文社
発刊状況
完結

語り合うことでコミュニケーションのもつれがほどける

対人恐怖症(対人不安)のグループセラピーを描く北欧発のマンガ

推薦コメント

本書の登場人物は軽度の対人恐怖症(対人不安)を患う6人の男女。彼らは週に一度集まり、セラピストを囲んでグループセラピーを受けている。対人恐怖症のグループセラピーというと、他人事のように感じられてしまうかもしれないが、彼らが悩んでいるのは、母親との関係や妻との関係や会社での孤立など、私たちが日常の中で直面しがちなコミュニケーションの難しさに他ならない。物語はグループセラピーの様子を描き、続いて6人のひとりひとりに焦点を当てていき、彼らが抱える問題を明らかにしていく。本書は日本ではまだあまりなじみがない北欧はノルウェーのマンガ。全96ページの非常に薄い本で、各話も短いため、日本のマンガに慣れた読者が読むと、肩透かしを食らったような印象を受けるかもしれない。しかし、派手な演出のないその淡々とした語り口には、よくできたドラマとは異なるリアリティがある。

原 正人(翻訳家)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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