画面から飛び出す音と響き
青森から東京にやってきた若き津軽三味線奏者の成長
主人公の雪(せつ)は津軽三味線奏者。師匠である祖父の亡き後、青森から東京にやってくる。雪がそこで出会った人たちと揉まれながら人間としても三味線奏者としても成長していく物語だ。とにかく「音」の表現が素晴らしい。画面いっぱいから津軽三味線の音が、響きが、空気の震えまでが、感じられるようだ。津軽三味線を聞いたことがある人はまた聞いてみたくなるだろう。聞いたことが無い人はきっと実際に津軽三味線を聞きたくなって、ウズウズしてしまうかもしれない。待ちに待ったと思わせる津軽の春の情景やそこに音がどう響くのだろう?と読者に想像させる情緒的な雪景色など、青森出身の作者による説得力のある描写は圧巻。まさに知らない世界を知る喜びを存分に感じられる作品だ。
推薦コメント
主人公の雪(せつ)は津軽三味線奏者。師匠である祖父の亡き後、青森から東京にやってくる。雪がそこで出会った人たちと揉まれながら人間としても三味線奏者としても成長していく物語だ。とにかく「音」の表現が素晴らしい。画面いっぱいから津軽三味線の音が、響きが、空気の震えまでが、感じられるようだ。津軽三味線を聞いたことがある人はまた聞いてみたくなるだろう。聞いたことが無い人はきっと実際に津軽三味線を聞きたくなって、ウズウズしてしまうかもしれない。待ちに待ったと思わせる津軽の春の情景やそこに音がどう響くのだろう?と読者に想像させる情緒的な雪景色など、青森出身の作者による説得力のある描写は圧巻。まさに知らない世界を知る喜びを存分に感じられる作品だ。
ヤマダ トモコ(マンガ研究者 / 米沢嘉博記念図書館)