©瀬野反人/KADOKAWA
新人研究者の「異世界言語学研究」の旅
“異世界”のモンスターたちとどうやってコミュニケーションを取る?
一言でいえば「異世界言語学研究」本。異文化どころではない“異世界”のモンスターたちとコミュニケーションを取り、理解しようとする新人研究者のフィールドワークを描いている。けがをした教授に代わって新人研究者のハカバ君が向かったのは、モンスターたちが暮らす「魔界」。ガイド役の、モンスターと人間の中間のような子供のススキと共に、言葉が通じないモンスターたちとコミュニケーションを取りながら旅をする。ボディーランゲージも含むモンスターたちの言語は■□や→、書き文字など独特の表現で描かれており、ハカバ君がその意味を類推する過程は謎解きのようで楽しい。旅の途中で橋を架けたり、食べ物や泊まるところを探したり、同業者の言語学者のモンスターと出会ったりするなど、ハカバ君は旅の途中でさまざまな体験をする。理解できたら喜び、まったく分からず苦悩するその姿を見て、読んでいるこちらも一喜一憂。言語学者の思考回路や研究の仕方も分かり、将来研究者になりたい人の入門書としてもおすすめだ。
推薦コメント
一言でいえば「異世界言語学研究」本。異文化どころではない“異世界”のモンスターたちとコミュニケーションを取り、理解しようとする新人研究者のフィールドワークを描いている。けがをした教授に代わって新人研究者のハカバ君が向かったのは、モンスターたちが暮らす「魔界」。ガイド役の、モンスターと人間の中間のような子供のススキと共に、言葉が通じないモンスターたちとコミュニケーションを取りながら旅をする。ボディーランゲージも含むモンスターたちの言語は■□や→、書き文字など独特の表現で描かれており、ハカバ君がその意味を類推する過程は謎解きのようで楽しい。旅の途中で橋を架けたり、食べ物や泊まるところを探したり、同業者の言語学者のモンスターと出会ったりするなど、ハカバ君は旅の途中でさまざまな体験をする。理解できたら喜び、まったく分からず苦悩するその姿を見て、読んでいるこちらも一喜一憂。言語学者の思考回路や研究の仕方も分かり、将来研究者になりたい人の入門書としてもおすすめだ。
細田 尚子(株式会社 MANTAN 元総編集長)