本を読むことのふしぎ
主人公と一緒に小説「チボー家の人々」を読む体験を楽しむ
「読書体験」を体験することができる作品です。主人公は地方の高校の3年生、実地子(みちこ)。本好きで今は「チボー家の人々」という世界名作小説に取り組んでいます。学校の図書館で借りた黄色い表紙の本が全5巻。厚くて重くて長い本ですが、がんばって毎日少しずつ読んでいます。小説の主人公はジャックという遠い昔のフランスに生きた少年。実地子はだんだん小説の世界に入って行って、空想の中でジャックと友達になり、青春の悩みや、革命への憧れを共有していきます。でも、いつまでも空想の世界にいることはできません。卒業が近づき、就職という現実が待っています。そろそろジャックにお別れを言わなければなりません。あと何ページかで読み終わるという時に、実地子にお父さんが話しかけます。「その本買うか?」「いいよう、もう読み終わるもん」。お父さんは言います。「好きな本を一生持っているのもいいもんだと、俺は思うがな」。遠い時代の遥かな国に出かけたり、生涯出会うはずのない人に出会ったり、本を読むことのふしぎを語ってくれるマンガです。
推薦コメント
「読書体験」を体験することができる作品です。主人公は地方の高校の3年生、実地子(みちこ)。本好きで今は「チボー家の人々」という世界名作小説に取り組んでいます。学校の図書館で借りた黄色い表紙の本が全5巻。厚くて重くて長い本ですが、がんばって毎日少しずつ読んでいます。小説の主人公はジャックという遠い昔のフランスに生きた少年。実地子はだんだん小説の世界に入って行って、空想の中でジャックと友達になり、青春の悩みや、革命への憧れを共有していきます。でも、いつまでも空想の世界にいることはできません。卒業が近づき、就職という現実が待っています。そろそろジャックにお別れを言わなければなりません。あと何ページかで読み終わるという時に、実地子にお父さんが話しかけます。「その本買うか?」「いいよう、もう読み終わるもん」。お父さんは言います。「好きな本を一生持っているのもいいもんだと、俺は思うがな」。遠い時代の遥かな国に出かけたり、生涯出会うはずのない人に出会ったり、本を読むことのふしぎを語ってくれるマンガです。
由利 耕一(元マンガ編集者)