©吉本 浩二/小学館
「聞こえない」って、たとえばこういうこと
聴覚障害者のリアルな「聞こえ方」をマンガで表現
「聞こえない」人たちの感覚を、「聞こえる」私たちが完全に理解することは難しい。つい、音がまったく聞こえない状態を想像してしまうが、多くの場合そうではなく、「ぼんやり」聞こえているのだという。それが具体的にどんな感覚なのかが、この作品を読むとよくわかる。耳の不自由な人への地道な取材にもとづく描写から、彼らがどんなことに恐怖を覚え、どんなふうに不安を感じながら生活しているのかを、リアルに体感できるのだ。聞こえない人について「解説」している本は世の中にたくさんあるが、当事者の気持ちを追体験させてくれるコンテンツというものは、なかなかない。これこそが、マンガの持つ力なのだと思う。
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「聞こえない」人たちの感覚を、「聞こえる」私たちが完全に理解することは難しい。つい、音がまったく聞こえない状態を想像してしまうが、多くの場合そうではなく、「ぼんやり」聞こえているのだという。それが具体的にどんな感覚なのかが、この作品を読むとよくわかる。耳の不自由な人への地道な取材にもとづく描写から、彼らがどんなことに恐怖を覚え、どんなふうに不安を感じながら生活しているのかを、リアルに体感できるのだ。聞こえない人について「解説」している本は世の中にたくさんあるが、当事者の気持ちを追体験させてくれるコンテンツというものは、なかなかない。これこそが、マンガの持つ力なのだと思う。
佐渡島 庸平(株式会社コルク 代表取締役)