“ブカツ”の思い出が蘇る
グダグダ感と一本気な青臭さ。高校柔道部の青春物語
その名の通り、高校の柔道部が舞台の作品。部活動の空気がしっかり再現されている良作だ。部活動経験者なら「ああ、それわかる!」と共感するポイントが目白押し。「こんな先輩うちにもいるよな」と実在の先輩をキャラクターに当てはめて読んでも楽しいだろう。スポーツものにありがちな「かっこいい」ところだけでなく、先輩と後輩とのグダグダしたやりとりも描かれているところが魅力的。一方で、一本気に柔道に打ち込む姿や高校生ならではの青臭くも熱い想いも再現される。全体に漂う「笑い」の空気は絶妙な間の取り方によるものだろう。ストーリーには関係のない無駄な会話を切り捨てず、それでいてテンポ良く、笑いとして生かしているのがすごい。何度読んでも部活時代を思い出せて楽しめる、そんな空気を持った作品だ。
推薦コメント
その名の通り、高校の柔道部が舞台の作品。部活動の空気がしっかり再現されている良作だ。部活動経験者なら「ああ、それわかる!」と共感するポイントが目白押し。「こんな先輩うちにもいるよな」と実在の先輩をキャラクターに当てはめて読んでも楽しいだろう。スポーツものにありがちな「かっこいい」ところだけでなく、先輩と後輩とのグダグダしたやりとりも描かれているところが魅力的。一方で、一本気に柔道に打ち込む姿や高校生ならではの青臭くも熱い想いも再現される。全体に漂う「笑い」の空気は絶妙な間の取り方によるものだろう。ストーリーには関係のない無駄な会話を切り捨てず、それでいてテンポ良く、笑いとして生かしているのがすごい。何度読んでも部活時代を思い出せて楽しめる、そんな空気を持った作品だ。
佐渡島 庸平(株式会社コルク 代表取締役)