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夢の碑

Ⓒ 木原敏江 / 小学館

夢の碑 ゆめのいしぶみ

小学生からOK
著者
木原 敏江
出版社
小学館
発刊状況
完結

演劇鑑賞後のような読後感

古今東西の文学作品をベースに生み出された壮大なロマン連作

推薦コメント

古今東西に伝わるさまざまな文学作品をベースに作者の深い洞察力と創造性から生み出された壮大なロマン連作。作品を読み終えた時、芸術・芸能と呼ばれる作品をまるまる一つ鑑賞し終わった後のような、静かな興奮と深い充足感が得られる作品だ。一大ロマンにどっぷり浸かりながら、いつの間にか世界各国の文学・芸術の世界を知ることができる。この「知る」感覚が、「勉強しなきゃ」と頭で覚えるのとは違い、感覚的に体が「知っていく」感じであることも物語の力によるところだろう。能など日本の古典芸能も題材にしており、例えば大人になってから能を見て「あ、これは『夢の碑』で出てきた話だ!」と気づくこともきっとあるはず。日本の古典文学に出てくる「鬼=流れてきて迫害された異国人説」など最新の学説を早くから題材にするなど作者の勉強家ぶりには脱帽だ。

ヤマダ トモコ(マンガ研究者 / 米沢嘉博記念図書館)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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