862人の小学生に託された人類の未来
小学校ごと飛ばされた先は人類滅亡後の荒れた未来。僕らにできることは
東京大地震が発生、そのエネルギーで杉並区大和小学校の校舎は遥か未来世界に飛ばされます。そこは人類が滅びた後の荒涼とした砂の世界でした。先生達は想像を超える事態に恐慌を起こし、精神のバランスを崩して死んでいきます。残された862人の生徒達は「大和小学校国」を作り、六年生の高松翔くんを総理大臣に選び、元の世界に帰るため団結して困難に立ち向かいます。環境は苛烈で、外部からは巨大怪虫の襲撃をうけ、内部では伝染病の蔓延や、水や食料の欠乏による内輪もめが起きます。一方、高松くんのお母さんは子供を思う強い意志で未来世界とのリンクに成功し、武器や薬や食料を届けて危機を救います。生徒の約半数が命を失う苦難の後、生き残った生徒達は最後の力と願いを込めて元の世界への帰還を試み、ドラマはクライマックスを迎えます。作者は現代文明への警鐘というSF的テーマの中に、子供達こそが未来を拓くという希望を込めた意外なラストを描ききって、2000ページの物語の幕を下ろします。
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東京大地震が発生、そのエネルギーで杉並区大和小学校の校舎は遥か未来世界に飛ばされます。そこは人類が滅びた後の荒涼とした砂の世界でした。先生達は想像を超える事態に恐慌を起こし、精神のバランスを崩して死んでいきます。残された862人の生徒達は「大和小学校国」を作り、六年生の高松翔くんを総理大臣に選び、元の世界に帰るため団結して困難に立ち向かいます。環境は苛烈で、外部からは巨大怪虫の襲撃をうけ、内部では伝染病の蔓延や、水や食料の欠乏による内輪もめが起きます。一方、高松くんのお母さんは子供を思う強い意志で未来世界とのリンクに成功し、武器や薬や食料を届けて危機を救います。生徒の約半数が命を失う苦難の後、生き残った生徒達は最後の力と願いを込めて元の世界への帰還を試み、ドラマはクライマックスを迎えます。作者は現代文明への警鐘というSF的テーマの中に、子供達こそが未来を拓くという希望を込めた意外なラストを描ききって、2000ページの物語の幕を下ろします。
由利 耕一(元マンガ編集者)