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2生命と世界
死んで生き返りましたれぽ

Ⓒ 村上竹尾 / 双葉社

死んで生き返りましたれぽ しんでいきかえりましたれぽ

小学生から OK

著者
村上 竹尾
出版社
講談社
発刊状況
完結
電子書籍化

生きることの底の底にある感覚

生死の境を彷徨い、「生き返った」作者による体験ルポ

推薦コメント

不摂生からトイレの中で突然倒れ、生死の境をさまよって、文字通り「死んだ」=心肺停止状態から持ち直した男性(=作者)。しかし意識は戻っても身体は動かせず、知覚も戻らず、脳浮腫による意識の混乱と実に奇妙な知覚の状態から、長い時間をかけて徐々に回復していった生命と知覚の記録。人の顔から眼や口が逃げ出す。四角いものならば大きさにかかわらず同じに見える。たとえば、アイフォンと冷蔵庫が同じに見えるといった症状。また、文字も読めず、話されている言葉も理解できない状態なのに、それが温かい言葉か冷たい言葉かだけは、ふだんの数十倍ダイレクトに伝わってくる、というのも興味深い。人間が「生きる」ということの底の底にある感覚を深く考えさせてくれる本。と同時に、この知覚の表現はマンガでなければできない、と思わせられる。

藤本 由香里(明治大学 国際日本学部教授)

藤本 由香里
Yukari Fujimoto

明治大学 国際日本学部教授

専門は「漫画文化論」「ジェンダーと表象」など。2007 年まで筑摩書房で編集者として働くかたわら、コミック・セクシュアリティなどを中心に評論活動を行う。2008 年より明治大学へ。講談社漫画賞・手塚治虫文化賞・メディア芸術祭マンガ部門等の選考委員を歴任。最近ではとくに、マンガの国際比較や海外市場調査などを行っている。著書に『私の居場所はどこにあるの?』(朝日文庫)、『快楽電流』(河出書房新社)『少女まんが魂』(白泉社)、『愛情評論』(文藝春秋)など。近著に『きわきわ』(亜紀書房)がある。

  • 発刊状況は 2015 年 8 月 1 日時点のものとなります。
  • 小学生から OK はあくまで委員会の判断による目安となります。

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