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天上の虹

天上の虹 てんじょうのにじ

著者
里中 満智子
出版社
講談社
発刊状況
完結

持統天皇に見る女性の生き方

万葉集が生まれた1300年前の空気を感じさせる歴史ロマン

推薦コメント

中大兄皇子(後の天智天皇)の娘として生まれ、父の同母弟である大海人皇子(後の天武天皇)に嫁いだ讃良(さらら)皇女、のちの第41代天皇・持統天皇を主人公とした物語。万葉集が執筆のきっかけというだけあって万葉集が生まれた1300年前の時代の空気を感じさせる歴史ロマン作だ。持統天皇は夫の即位後は皇后として夫を助け、夫の死後は自らが即位して大宝律令の制定や、日本書紀の編さんなどに関わるなど政治手腕を発揮。夫と父の確執など女性としての愛や苦悩とともに、日本の仕組みを作った時代のキーマンとしての顔も持つ。女性の生き方の一つの原型としても興味深く読める。

細田 尚子(株式会社 MANTAN 元総編集長)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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