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2021.04.27

これも学習マンガだ!実行委員会はこの度、「マンガの図書館利用に関するアンケート」を2021年3月24日から4月24日に実施しました。アンケートは公立高校図書館を中心とした学校図書館、及び公共の図書館を対象に行っています。

Q. お勤めの図書館にマンガ(「日本の歴史」などの、いわゆる“学習漫画”を含む)は置いていますか?

お勤めの図書館に、マンガ(「日本の歴史」などの、いわゆる“学習漫画”を含む)は置いてあると答えたのは回答の100%でした。タイトル数は各施設によってばらつきがあり、10〜19タイトルを答えたのが最も多く、多い施設では550タイトルを所有している図書館もありました。

Q. どんなマンガを置いていますか?(複数回答可)

マンガのジャンルとしては、いわゆる学習マンガを置いている施設は全体の100%、続いて、一般のマンガ、コミックエッセイを置いている施設が全体の50%を超えました。

Q. マンガは何を基準に購入していますか?(複数回答可)

マンガを選ぶ基準としては、「これも学習マンガだ!」などの選書リストを元としている施設が全体の83%を占め、続いて利用者のリクエストや一般的な人気、リサーチ勉強会等の理由が挙げられました。また、教職員からの推薦や生徒からの希望を基準にコミックスを仕入れている学校も見られました。

特に人気の高いタイトルについては、社会現象になった『鬼滅の刃』やそれに続く『呪術廻戦』に人気が集まっているほか、手塚治虫作品や「これも学習マンガだ!」選出作品である『暗殺教室』や『ミステリと言う勿れ』『宇宙兄弟』『はたらく細胞』『ブルーピリオド』『あさきゆめみし』も挙げられました。

Q. マンガを置いていることで、図書館の利用が増えていると思いますか?

「マンガを置いていることで、図書館の利用が増えていると思いますか?」という質問には、「はい」を答えたのが68.4%、「わからない」は31.6%という結果でした。

また、「マンガをきっかけにマンガ以外の一般書籍にも興味を持っている利用者はいますか?」の問いには、「はい」と答えがのが50%、「いいえ」が12.5%、わからないが37.5%でした。

今後、施設にマンガを導入するかどうかについては、「巻数が増えると場所を取ることが悩みである」といった答えたや、「デジタルブックへの移行の場合、著作権がどうなるのか」といった疑問も寄せられました。電子図書館にマンガ作品も少しずつ増えてきています。

Q.コロナウイルス感染拡大防止の影響はありましたか?

2020年度はコロナウイルスが感染した影響で、学校が休校となり、図書館の閉鎖が余儀なくされるなど例年とは違った対応が迫られました。感染拡大防止の影響で、自宅学習で学習漫画の需要がのびるといった側面もありましたが、図書館におけるマンガの位置付けや役割に変化については「影響を感じた」と答えのが全体の21%、「影響を感じていない」と答えたのは全体の79%でした。

コメントとしては「マンガに関する話題が多い1年だった」「自粛期間中に一度に何冊も借りていく利用者が増加した」「学校図書館に漫画があることに、反対する声が少なくなった」といった声が寄せられる一方、「漫画があれば利用されるという時代は終わった。(一部中略)漫画ですら読んでもらえない。気づいてもらえない」といった指摘もありました。

最後に、これも学習マンガだ!プロジェクトに対しては「売れているマンガだけではなく内容のある良いマンガを選定してもらっているので参考になる」「学校図書館にコミックを入れる根拠として利用している」といった好意的な声をいただき、今後のプロジェクトに対する応援をいただきました。

アンケートにご協力いただきました司書の皆様、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。