Ⓒ 藤子プロ / 小学館
「アタリマエ」を疑え!
地球外生命体のモジャラ、ロボットのドンモと共に星旅行へ
主人公の地球人、空夫が地球外生命体のモジャラ、ロボットのドンモと共に宇宙のさまざまな星の旅へ出る。地球とは全く異なる文化や価値観が支配する環境に置かれた空夫たちの「てんやわんや」は見ているだけでも面白いが、非人間とのコミュニケーションによってあぶりだされる、人間の世の「当たり前」への疑問提起にはハッとさせられる。例えば不老不死の生命体が住む星では「死」は特別なお祭りのようなものと認識されている。そこで開催されるのはその名も「自殺フェスティバル」。寿命があるからこそ人生はドラマチックなのだと気づかされる。キャラクターの愛らしさゆえ、子ども向けの作品だと思い込んでいる大人にもぜひ手に取ってほしい。軽妙なブラックユーモアがピリッと効いたSFの世界は、SFの純粋な面白さにも気づかせてくれる入門書としても最適な作品だ。
推薦コメント
主人公の地球人、空夫が地球外生命体のモジャラ、ロボットのドンモと共に宇宙のさまざまな星の旅へ出る。地球とは全く異なる文化や価値観が支配する環境に置かれた空夫たちの「てんやわんや」は見ているだけでも面白いが、非人間とのコミュニケーションによってあぶりだされる、人間の世の「当たり前」への疑問提起にはハッとさせられる。例えば不老不死の生命体が住む星では「死」は特別なお祭りのようなものと認識されている。そこで開催されるのはその名も「自殺フェスティバル」。寿命があるからこそ人生はドラマチックなのだと気づかされる。キャラクターの愛らしさゆえ、子ども向けの作品だと思い込んでいる大人にもぜひ手に取ってほしい。軽妙なブラックユーモアがピリッと効いたSFの世界は、SFの純粋な面白さにも気づかせてくれる入門書としても最適な作品だ。
ヤマダ トモコ(マンガ研究者 / 米沢嘉博記念図書館)