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大使閣下の料理人

大使閣下の料理人 たいしかっかのりょうりにん

小学生からOK
著者
かわすみ ひろし(画) 西村 ミツル(原作)
出版社
講談社
発刊状況
完結

食から政治が見えてくる

ベトナム大使館の公邸料理人による食を通じた心と文化の交流

推薦コメント

2016 年 5 月に開催された先進国首脳会議(伊勢志摩サミット)でどんな料理が振る舞われたかが話題になった。この作品は食を通じて国際社会における政治の駆け引きを描く意欲作だ。主人公はベトナム大使館の公邸料理人。どんな素材でどんな料理を、どんなタイミングで出すのか、誰と食べてどんな話をするのか。そのひとつひとつに相手への想いやり、そして時には心に隠した本音さえが宿る。食を囲むということ自体が文化であり、文化を理解しあうことこそが国際政治の要なのだと気づかされる。またこの作品は「お仕事マンガ」としても参考になる。食べることや料理が好きな人は、地域の素材を生かした最高の料理に胸が躍るだろう。外交官の仕事に興味がある人にはその仕事の実際が理解できるはずだ。実際にベトナム大使館の公邸料理人を就いたことがある原作者だからこそ見える、日本と縁の深いベトナムの歴史や文化を知るのにも最適な作品でもある。

山内 康裕(一般社団法人マンガナイト/レインボーバード合同会社 代表)

  • 発刊状況は2020年10月1日時点のものとなります。

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